公開日:2024/01/10 更新日:2024/09/24

不動産相続で悩む人必見!相続空き家の売却を解説[2024.1.10版]

目次
 1. 相続と空き家問題
 2. 空き家の売却について
  2-1. 空き家の売却のメリット
  2-2. 空き家売却の流れ
 3. 空き家売却後の注意点
 4. 空き家問題の解決策
  4-1. リフォームや建て替えの可能性
  4-2. 都市部での空き家活用策

1. 相続と空き家問題

相続による不動産の問題は、特に空き家に関して悩みを抱えることがあります。

例えば、子供たちが進学や就職のために都会へ出ていき、年老いた両親の実家には誰も住んでいないという場合があります。両親が亡くなり、相続人全員が相続放棄したため、実家は持ち主のいない空き家となってしまいました。

空き家はその名の通り、誰も住んでいないため維持管理が困難です。特に遠くに住んでいる場合は、管理や修繕にかかる手間やコストが大きな負担となることがあります。

以上のような相続と空き家問題を抱える方々にとって、解決策を見つけることは重要です。

2. 空き家の売却について

空き家の売却は、相続した不動産を有効活用する手段の一つです。空き家問題を解消する一歩となります。

2-1. 空き家の売却のメリット

空き家を売却することには以下のようなメリットがあります。

  • 資産の有効活用:空き家を売却することで、資金を得ることができます。これにより、家族の経済的な負担を軽減できます。
  • 維持管理の負担軽減:空き家は放置することで劣化が進みます。売却することで、維持管理の負担が軽減されます。
  • 地域の活性化:空き家を売却し、新たな住人が入ることで地域の活性化に貢献できます。

2-2. 空き家売却の流れ

空き家を売却する際の基本的な流れをご紹介します。

  1. 不動産会社への相談
    • 信頼できる不動産会社に連絡し、専門の担当者と面談します。
    • 空き家の状態や市場動向に基づき、適切なアドバイスを提供してもらいます。
  2. 査定と価格の設定
    • 不動産会社が空き家の査定を実施します。
    • 査定額は市場価格、物件の状態、立地などを考慮して適正な価格が設定されます。
  3. 売却契約の締結
    • 査定額に合意が得られたら、不動産会社と売却契約を締結します。
    • 契約内容や手数料について明確に確認し、納得のいくものであるかを確認します。
  4. 物件の公開と買い手の募集
    • 不動産会社が広告やオンライン媒体を活用して物件を広く公開します。
    • 買い手を募集し、興味を持った人々との接触を促進します。
  5. 売却交渉と成約
    • 興味を示す買い手が現れたら、売却交渉が始まります。
    • 条件が合意に達した場合、成約として取引が進行します。
  6. 売買契約の締結と物件の引き渡し
    • 売却条件が確定したら、売買契約書を作成し、関係者が署名します。
    • 物件の引き渡し手続きが行われ、所有権が正式に譲渡されます。
  7. 登記手続きの完了
    • 引き渡し後、不動産会社が登記手続きを行います。
    • 所有権の移転が完了し、売却プロセスが法的に確定します。

3. 空き家売却後の注意点

空き家を売却した後も、税金に関する注意が必要です。特に、売却した家屋が利用目的として固定資産税や都市計画税の軽減措置を受けていた場合、売却後も軽減措置を受けるためには手続きが必要です。

売却した後、新しい所有者によって住宅の利用状況に変更が生じた場合、役場に「家屋の利用状況に関する申告書」を提出する必要があります。毎年申告しなければならないので、忘れないように注意しましょう。

ただし、売却後に緊急事態宣言などの制限が発生し、実際に役場に移動することが難しい状況であったり、所有者が別の地域に移住した場合など、特例措置が適用される場合もあります。具体的な手続きや条件については、所在地の役場に問い合わせて確認することをおすすめします。

また、売却後には売却益に対して所得税や住民税がかかる可能性があります。売却した不動産が長期間所有されていた場合、所得税法では長期譲渡所得として課税されることがあります。また、住民税については、売却益が年収に加算されることになるため、増収の可能性もあります。税金に関する詳細な計算は、税理士や公認会計士に相談してください。

空き家の売却によって得た資金を有効活用するためにも、税金対策は重要です。売却後の手続きや税金計算については、専門家のアドバイスを受けながら進めることをおすすめします。

4. 空き家問題の解決策

空き家問題は地方の多くの自治体で深刻な課題となっています。しかし、解決策も存在します。
特にリフォームや建て替えといった方法が有効です。

4-1. リフォームや建て替えの可能性

空き家を活用するためには、古くなった実家や建物のリフォームを行うことが考えられます。古民家であれば、伝統的な建築様式や素材を活かしたリノベーションが人気です。

また、建て替えも一つの選択肢です。古い建物を解体し、新しい住宅を建てることで、空き家問題を解消することができます。新しい住宅は快適な暮らしを提供し、地域の活性化にもつながります。

4-2. 都市部での空き家活用策

都市部の空き家も同様に問題となっていますが、地方に比べて需要が高いため、活用策も異なります。都市部では、空き家を賃貸物件や民泊として活用することが一般的です。

また、事業用途への転用も有効な手段です。例えば、カフェやレストラン、オフィスとして利用することで、新たなビジネスの場を創出することができます。

これらの解決策は、空き家問題の解消だけでなく、地域の活性化や経済発展にも貢献するものです。地方の魅力を引き出し、多くの人々が訪れたいと思うような場所を創り出すことが重要です。

今回は相続不動産の売却について説明しました。空き家の売却は有効な解決策の一つではありますが、一方で、専門的な手続きや税金に関する知識が求められます。
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